ホットな高尾山情報(52) (10月末編) ~高尾山もみじまつり始まる~
【2024年10月26日の情報、高尾山GC作戦幹事】
10月下旬となり北国から冬の便りが届く季節になりました。高尾山の紅葉はまだまだですが、10/26からもみじまつりが始まりました。いろはの森コースで高尾山に登り、次週ゴミ拾い活動を行うコースの安全と観察対象を確認しました。
日影林道は秋の花が咲いています。イヌショウマは花が終わり実をつけていますが、サラシナショウマが花盛りです。ミヤマフユイチゴの実が赤く熟し始めています。いろはの森ではレモンエゴマが実をつけています。実を揉むとレモンの爽やかな香りがします。小さな梨の実が落ちています。果物の梨の原種、ヤマナシです。スミレが種を付けています。咲かないで受粉する閉鎖花の種です。キチジョウソウの花が沢山咲いています。もみじ台のイロハカエデはまだ青々としています。
山頂に続く石段の途中にあった楢枯れしたコナラが伐採されていました。落枝が心配でしたがこれで安心して歩けます。山頂近くではナワシログミが地味な花を、シロダモが黄褐色の花と赤い実をつけています。高尾山頂は大変な人出で、あちこちで昼食を摂るグループが車座になっています。トイレ近くでは楓が赤い葉をつけています。近寄ってみると赤い若葉です。野菊のシロヨメナが満開です。ノコンギクも咲き、リュウノウギクも咲き出しています。
5号路ではようやくコウヤボウキが花をつけ、アサギマダラが蜜を吸っていました。コバノガマズミが赤い実を、ムラサキシキブが紫色の実をつけています。薬王院の参道ではヤクシソウが鮮やかな黄色い花を咲かせています。ケーブルカー清滝駅前には特設ステージが設けられ、賑やかにイベントが開催されています。 【写真:久保さん提供】
ホットな高尾山情報(51) (9月末編) ~高尾山は秋の花がいっぱいです~
【2024年9月28日の情報、高尾山GC作戦幹事】
彼岸を境に残暑が去り、秋の過ごしやすい季節になりました。琵琶滝を経由して6号路で高尾山に登りました。
6号路は色々な秋の花が咲いています。よく似た花をつけるミゾソバとママコノシリヌグイが並んで咲いています。
上から見ると赤く下から見ると白いミズヒキには既に花が咲き終わり雌蕊の先が伸びた実と4枚の花弁が開き雄蕊を伸ばした花が混在しています。よく見ると4枚の花弁の上半分は赤く、下側は白く色分けされています。
楢枯れしたコナラに「カエンタケ注意」の看板があり、赤い炎のようなカエンタケが発生しています。触るだけで炎症を起こすきのこなので踏みつぶして土に埋めました。不用意に触らないようご用心を。
5号路ではシモバシラに花が咲いています。ツルニンジンも大きな花がついています。イヌショウマが咲き出しサラシナショウマも蕾が膨らんでいます。もみじ台は人気がなく茶店は開店休業状態です。高尾山頂はけっこうな人出です。ハギがまだ咲いています。シラヤマギクは終わりかけ、リュウノウギクはまだ蕾、ノコンギクやシロヨメナは花盛りと、色々な野菊が咲いています。
薬王院の境内ではイワギボウシが遅咲きの花を咲かせ、レンゲショウマが3つに分かれた実をつけています。
1号路ではカシワバハグマやオクモミジハグマが花をつけ、紅花のゲンノショウコが咲き、雁の姿に因んで名前がついた雁草(カリガネソウ)が、2本のカーブした雄蕊を上に伸ばしたユニークな形の花を咲かせています。近くによると臭いです。ツチアケビが真っ赤な実をつけています。
ケーブルカー清滝駅前の桜の古木が幹半ばで伐られて「熊」のようなモニュメントになっています。落枝や倒木による事故が発生していますので、これなら事故もなく安全ですが、樹木のこんな姿は悲しい限りです。
ホットな高尾山情報(50) (8月末編) ~高尾山は秋の気配が漂っています~
【2024年8月31日の情報、高尾山GC作戦幹事】
8月末は迷走のろのろ台風10号の影響で、日本各地で大雨が降り土砂崩れや洪水の被害が発生し、酷暑や地震、台風と大変な8月でした。雨の隙間をついて日影沢から高尾山に登り「日影沢コース」の安全を確認しました。
日影バス停でバスから降りると目の前の小仏川は濁流が渦巻いていました。日影林道は、通行止めはなく所々で小さな沢からの水で流れができていましたが、歩行に支障はありません。日影キャンプ場脇では、雄蕊が白い花びらに見えるコボタンヅルが咲き出し、夏の花クサギは終わりです。
林道脇ではミズヒキやキンミズヒキの花が終わりかけです。遅く咲くタマアジサイに左巻きのカタツムリが載っていました。マツカゼソウが咲き出し、ゲンノショウコも咲いています。四角い茎のレモンエゴマにはまだ花はありませんが、葉っぱは爽やかな香りです。もみじ台に上る逆沢作業道は大雨で荒れていないか心配でしたが、丸太橋もその先の細い道も崩れた個所もなく歩行できました。
高尾山頂はまばらな人出で、売店も全て閉まっています。ハギの花が咲き出し、垣根に絡んだクズの花が咲いています。清涼飲料水(ファンタグレープ)の香りがします。1号路ではタマゴタケが2つ並んで生え、ギンミズヒキが風に揺れています。ヤマホトトギスが咲いています。ケーブルカー高尾山驛構内のセッコクが返り咲きの花を数輪つけています。
8月末の高尾山は秋の気配が漂っています。
ホットな高尾山情報(49) (8月半ば編) ~「山の日」高尾山は暑くてもかなりの人出です~
【2024年8月11日の情報、高尾山GC作戦幹事】
8/11は「山の日」で2016年から祝日になり『山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する』日です。
猛暑が続く街中を逃れ、わずかな涼を求めて蛇滝から高尾山に登り、夏の草花を楽しみました。
小仏川に沿って歩くと深山幽谷の趣を漂わせる処があり、せせらぎの水音で涼を感じます。フジカンゾウが花と小さな実をつけています。早くもヒガンバナの蕾が・・・、良く見るとキツネノカミソリの蕾でした。
その近くに花もあります。一番遅く咲くタマアジサイの球形の蕾が弾けだしています。蛇滝への登りではムサシアブミが青い実をつけ、ミミガタテンナンショウの実が赤く熟しています。
蛇滝では入口に祝日らしく日の丸が掲げてあり水行修行の掛け声が聞こえます。花期を過ぎたイワタバコが実をつけています。あちこち探すと3株ほど花が咲き残っていました。霞台園地ではキキョウが2輪咲いていて、中の雌蕊の形が違います。
高尾山頂はかなりの人出です。とても暑いので携帯した温度計(暑さ指数計)で測ると、日影で気温33℃(暑さ指数28)、日向では38℃(暑さ指数33)です。てんこ盛りのかき氷が美味しそうです。
時折涼しい風が吹いてちょっぴり秋の気配を感じます。薬王院のレンゲショウマが咲き出し球形の蕾と一緒に風に揺れています。フシグロセンノウの鮮やかな朱色の花が目を引きます。1号路ではヤブランが咲き出しガンクビソウが開かない花をつけています。ツチアケビは花が終わり赤いウインナーのような実をつけています。
599ミュージアム前の芝生広場では「山の日」のイベント?で演奏会やシャボン玉遊びのテントがあり、子供たちが水路で水遊びに興じていました。表示された気温は38℃でした。
高尾山口駅前の整備された河原では、魚のつかみ取りをしているのか?大勢の家族が水に入って遊んでいました。
高尾山では山に登るより川に入って遊ぶ方が涼しそうです。
ホットな高尾山情報(48) ~梅雨明け後の高尾山~
【2024年7月22日 清水 好博】
梅雨が明けました、いよいよ夏本番です。
①高尾山口駅前のベンチ 全てケヤキ材で100~200年はもちそうだ
②リュウキュウマメガキ
③マツグミ 花が咲き出しました
④ヤブジラミ 普段は雑草扱いだがここ数年見ていなかったので何か新鮮な気がする
⑤ウワミズザクラ ご存知クマの大好物 最近は高尾山周辺でも目撃情報があり心配だ
⑥ケンポナシ 分布は広いが点在して生えていることが多い そのような生存戦略なのだろう
⑦フジキ 葉の縁が波打ち小葉は互生すると解説書にあるが、それがよく分かる
⑧オオツヅラフジ 小さい花でもたくさん集まるとそれなりに洒落て見えますね
⑨ニガクサ 道端に群生していました
⑩カラスアゲハの吸水 こう暑くては昆虫だって熱中症にかかる 幸にも各所で水が染み出ていて今夏は水不足の心配はなさそうだ
⑪ヒメヤブラン 昼食の休憩場所の小さな草原に一面に点在していました
⑫オニルリソウ 林道脇にポツンと生えていました 薄紫とピンクの2色の小さな花です
ホットな高尾山情報(47) (6月末編) ~夏の花が咲き出しています~
【2024年6月29日の情報、高尾山GC作戦幹事】
6月末になると夏の花が咲き出します。
稲荷山コースを上ると青い(緑色の)実が色々あります。葉っぱの真ん中に実をつけたハナイカダ、ティーの上のゴルフボールのミニ版の格好をしたクロモジ、未熟のブドウのようなキブシ、まばらな実のウワミズザクラ、秋になると奇麗な瑠璃色になる瑠璃実の牛殺し〔サワフタギ〕の実、細長いピーマンのようなキジョランの実などあります。
もみじ台ではオカトラノオが首を傾げるように咲いています。萩の花が早くも咲き出しました。
高尾山頂近くのヤマユリはまだ蕾です。今頃クマノミズキが満開です。
薬王院ではキキョウが咲き出し、ボダイジュの花が咲き残っています。レンゲショウマはまだ球形の蕾です。
1号路ではホタルブクロが咲き、ヤブレガサが花をつけ、アオスズラン、ツチアケビがひょっこりと顔を出しました。オオバジャノヒゲも花をつけ、イワタバコには小さな花茎が丸くなっています。
霞台園地の石垣では、花が咲く様々な段階のオオバギボウシがあり、蕾から咲き始め、花盛り、花終い、結実まで時間を追って花の変化が観察できました。1ヶ月以上時期が異なる段階の花が並んでいるとは、花にとっても今年の目まぐるしい天候の変化に戸惑っているのでしょう。
ホットな高尾山情報(46) (5月末編) ~色々な蘭が咲いています~
【2024年5月25日の情報、高尾山GC作戦幹事】
5月下旬になると色々な蘭が花をつけ目を楽しませてくれます。
小仏バス停から歩き出すと民家の庭木に着生したセッコクが目に入りました。小仏峠に上るとエビネとサイハイランが咲いています。サイハイランは上から見ると地味な色合いですが、下から覗くと紫色やピンク色が鮮やかです。山頂近くではトンボソウが花をつけ、クモキリソウが花茎を伸ばし始めています。1号路ではヨウラクランが小さな花を咲かせ、ムヨウランが花茎を伸ばし始めました。昨年あったエゾスズランやツチアケビは見つかりません。最後はケーブルカー高尾山驛構内でピンク色のセッコクを間近で楽しみました。
♫~うの花の匂う垣根にホトトギス早も来鳴きて~♪の歌の通り、空ではホトトギスが鳴き、道脇では色々なウツギが花をつけています。マルバウツギ、ハコネウツギ、ニシキウツギ、ガクウツギが咲いています。ウリノキが花弁を巻き上げて黄色い雄蕊がむき出しになった花をつけ、スイカズラが金色と銀色の花を咲かせています。イナモリソウやイチヤクソウも咲き出しています。
清滝の池の周りの茂みにはモリアオガエルの卵塊がありました。
ホットな高尾山情報(45) (4月末編) ~草も木も花盛りです~
【2024年4月27日の情報、高尾山GC作戦幹事】
4月の末になると草花だけでなく色々な樹木も花を咲かせて存在感を示します。
6号路入口ではオニグルミが雄花を垂らし雌花の赤い花柱が目を引きます。琵琶滝への道脇にスギの枯れ枝に着生したカヤランが花をつけていました。常緑樹のシロダモの若葉が銀色の産毛に覆われています。
5号路ではコバノガマズミの花が満開で良い香りがします。ウワミズザクラがここにもありますと観察しやすい高さで花を咲かせていました。カエデの葉っぱと全く違うチドリノキにカエデと同じ花をつけています。白色の花を咲かせるマルバスミレが咲き残り、遅咲きのニョイスミレも咲いています。
山頂近くでは優雅な名を付けられたジュウニヒトエがあちこちで咲いています。赤い葉脈が目立つツクバキンモンソウが咲き始めました。エビネの蕾が膨らみ、オオバウマノスズクサが楽器のような形をした花をつけています。
1号路では澄んだ青空の色のフデリンドウが咲いていました。初めて見ました。
高尾山口駅前の「高尾山ふもと公園」が新たにオープンし、脇を流れる案内川からカジカガエルの涼しげな声が聞こえます。